Quantcast
Channel: Blue Moon
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2401

妄想小説@嵐で百人一首「瀬を早み岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ」(智とニノ)

$
0
0








こんにちは。






嵐で百人一首


「瀬を早み岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ」(大野智と二宮和也)



ちょっと書きなおしました。






そして、こちらのお話の続編を、ニノのお誕生日に書く予定でいます。


あくまでも予定ですが…。





なので、まだ読んでいなかった方は、よろしければ読んでみてくださいね。








あちらのサイトにはこれ以外のお話も書いてあります。↓


ひらめき電球現代版「百人一首」 恋歌綴~今も昔も変わらぬ恋の切なさよ~
http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/book.htm?bookId=997429&c=n






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・








仕事が終わって、控室に戻る。




携帯を手に取ると、着信ランプが点滅している。


下の駐車場にいるというニノからのメール。




急いで支度をして、駐車場に行くと、サングラスをはずして、小さく手を上げるニノがいた。




「どうした、急に?」




「いや、少し時間があったので…。」



そう言いながら、車に乗るよう促される。



助手席のドアを開けて乗りこんだ。






「ねえ…?」




photo:04




呼びかけられて振り向くと、憂いを含んだ瞳で俺を見つめるニノ。



「なんかあった?」




少しの間があった後、ポツリとつぶやく。

「なんか無性に会いたくなって…。」





昨日仕事で一緒だったじゃないっておどけて言うと、そうじゃないんだと首を振る。


「時間、少しでいいから、くれませんか?」



「時間なんかいくらでも。」



そう俺が言うと、安心したように小さく微笑んだ。




「じゃあ…どこか…行ってもいいですか?」




photo:03




「いいよ。」



小さくため息をついて、ニノは車を走らせた。





「ねえ…。」



「ん?」




ニノの呼びかけに振り向くと、俺の膝に一枚の紙を置く。


手に取って読むと、ニノの仕事のスケジュール。





「8月から…見て。」



目で追っていくと、海外の映画の撮影と書いてある。


期間は…3カ月。





「行きたくないんだ、俺。」


前を向いたまま、ニノが話を続ける。




「離れたくないんです…一緒にいたい。」




ああ、そう言うことかとニノを見る。



「3カ月だろ?すぐに会えるじゃん?」


俺は、わざと明るく言う。


「なんでいつもそうなんですか!なんでいつもそうやって…


きっと…俺がいなくても…寂しくないんですよね…。」





ステレオから流れる音楽。


途切れたところで、俺は言った。


「大丈夫。せっかくの仕事じゃん、頑張っておいでよ。」


赤信号で車が止まると、ニノはハンドルを両手で叩き、おでこをぶつけた。



「ずるいよ…。」





俺は、ニノに車を止めるように言った。



「大丈夫だよ。」



「大丈夫大丈夫って、何が大丈夫なんですか!!?」



「俺は…なんも変わんないから。」



ニノの後頭部に手を伸ばし、頭を引き寄せそっと唇を寄せた。



「や、やめろって…。俺は、こんなことしてほしいんじゃ…





ニノの…頬に伝う涙を親指で拭って、震える上唇にそっと口づける。





「行こ…。」


俺が指差す先の建物。




「いやです。」



「…そう言うと思った。」



「じゃあ、言わないでくださいよ。」






ニノは小さく笑って、エンジンをかけた。




建物の前に差し掛かる。



「曲がって。」



「…嫌ですってば。」







駐車場について、車を止めた。



「知りませんから、もう俺。」




photo:01




車をバックさせるときの機械音が、急かすように鳴り響く。




その音にまぎれて、小さくつぶやいた。


「ほんとは俺だって…。」



「…えっ?」


「…いや、何でもない…。」



寂しいんだよという言葉をグッと飲み込んだ。



もっともっとニノの力を、たくさんの人に認めてもらいたい。

ニノが活躍してくれることが、何よりも嬉しいから。








俺の隣で、穏やかな表情で眠るニノ。



仕事を終えて、帰ってきたときには、またここに来ようと約束した。


だから、頑張っておいで。





もう一度…


忘れないようにと、そっと唇を寄せる。



瞬間、ニノの目がパッと開く。



「…浮気、しないでくださいよ、あなたモテますから…。」



「バカなこと言うなよ。」




「…ニノこそ金髪…の…



「あなたの金髪の方が…ずっと好きですよ…。」




そうして、朝が来るまで、気の遠くなるような時を2人で過ごした。









8月、ニノを乗せた飛行機は成田を後にした。




Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説







俺は、次に会える日を強く願って、行っておいでとニノを笑顔で送り出したんだ。














・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




<百人一首解説>




▼77番


瀬を早(はや)み 岩にせかるる 滝川(たきがは)の われても末(すゑ)に 逢はむとぞ思ふ

作者は崇徳院。


【口語訳】

川の瀬の流れが速く、岩にせき止められた急流が2つに分かれる。

しかしまた1つになるように、愛しいあの人と今は分かれても、いつかはきっと再会しようと思っている。


【鑑賞】


山の中を激しく流れる川の水が、岩に当たって堰き止められ、岩の両側から2つに分かれて流れ落ち、再びひとつにまとまる。


その様子を離ればなれになった恋人への想いに重ねて詠う激しい一首です。

 「障害を乗り越えても必ず逢おう」という気持ちが込められており、激しく燃えさかる情熱と、強烈な決意のようなものが感じられます。



ニノに大きなお仕事が来て、いつも一緒にいたいと思っていたのに離れ離れになってしまう。

きっとまた会えるからとポンと背中を押し出す智くんと、必ず君の元に戻るからと約束をするニノ。


そんな二人のストーリーに置き換えて書いてみました。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




よろしければお気軽にどうぞ。

ちょっとだけ、源氏物語更新しました。

百人一首も更新予定です。



ただし、あちらは小説を書く場所なので、画像はありません。

その分、こちらでお話を書くときは、皆様が楽しんでいただけるように、画像を入れてのお話をちゃんと書かせていただきます。

満足してもらえるようにがんばりますので、どうか、あちらの画像のないことについてのコメントは差し控えていただきますようお願い致します。



また、あちらは嵐さんとも関係のない場所です。

普通に小説を読みに来る方がたくさんいます。


なので、嵐さんに関してはこちらのブログで、今のところはメッセージにてお願い致します。



「愛念」蒼月ともえ


PC  http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/book.htm?bookId=984608&c=n

スマホ http://www.berrys-cafe.jp/spn/reader/book.htm?bookId=984608&c=n

「愛念」トップページにある、私の名前をクリック(タップ)すると、ここにしまってある、他のお話も読めると思います。


いつもありがとう。

感謝しています。



 

tomoe















iPhoneからの投稿







Viewing all articles
Browse latest Browse all 2401

Trending Articles