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妄想小説@「君ヲ想フ」⑤(大野智と相葉雅紀)

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妄想小説@「君ヲ想フ」①(大野智と相葉雅紀)はコチラ↓


http://ameblo.jp/see-la/entry-11535646713.html





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アラームで目が覚める。



…7時半か…

俺は半分起き上がって、部屋を見渡す。


Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説




潤は見当たらない。
代わりに、テーブルの上に置き手紙。


―― 会議なので先に出ます ――


律儀なやつだな…

俺はバスルームに向かい、シャワーを浴びた。


昨夜のあれは、なんだったんだろう…

今も脳裏に浮かぶ景色。
俺を呼ぶ声。


懐かしい声だった。


俺を呼ぶ誰かに…ふと 会いたいと思った…















それから俺たちは、仕事が終われば共に帰り、食事をした後はどちらかの家に泊まるようになった。


Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説-image


あの日以来、キスやハグは当たり前の行為になっていった。



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だが、それ以上進むことはなかった。

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潤は、俺のことを待つという。

俺の気持ちがもっと自分に向くまで、このままでいいという。


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俺は潤の気持ちに応えようと何度も思ったが、そんな時はいつもあの風が吹いた。

風は俺にしかわからない。
潤は、風には気づかない。

俺だけにしか…


Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説










俺がベッドに寝ていると、潤は俺の腹に頭を乗せて寝転がる。

「…大野さんじゃなくて、「サトシ」って呼んでいいですか?」

いいよ、と言おうと口を開けた瞬間、またあの風が吹いた。




「…大野さん?」

「…いや、このままで…このままがいい…名前で呼ばれるのは苦手なんだ…。」


Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説



俺は嘘をついた。

なぜだかわからない…ただ「サトシ」と呼ばれてはいけない気がした…


「…そうですか。」


潤はゴロンと回転し、俺の上に重なった。

「大野さん…

「ん?

「俺のこと好きですか?」

「ああ…

「じゃあ、大野さんからキスしてください。」

そんなこと言わない潤が、急にどうしたんだろうと躊躇していると、

「いや、いいです。なんでもないです。おやすみなさい。」

そう言って、俺に背を向ける。


「おい?」


俺は潤の肩を掴んで、こちらに向ける。

顔を歪めて小さく笑う潤。


俺は潤の唇に触れるだけの、軽いキスをする。




「…俺…苦しいです…こんなに近くにいるのに…すごく遠くに感じる…



「潤?」



「大野さん…好きなんだ…とても…深く…あなたを…


潤は俺の首に腕を回して、強く唇を押し当てる。

激しく感情をぶつけるようなキス。



いつもとは違う潤の様子に戸惑った。


「今日は…どうしたんだ?」



「分からない…


潤は俺をきつく抱きしめた。




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「どこにもいかないでください…


「…ああ…心配するな…



俺は潤の髪を撫でながら、自分の心の中にある何かを感じていた。














次の日、出社するとすぐ、潤と一緒に部長に呼ばれた。

中途入社で入ってくるやつがいるという。


仕事はできる…ただ…


部長の話には驚いたが、仕事の腕は確かだということで部長自ら引き抜いてきたそうだ。




しばらくしてドアが開き、俺たちと同い年ぐらいの男が入ってきた。



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「相葉マサキ君だ。」


部長が言うと、彼は頭を下げた。



「松本、お前、手話できたよな?」


「あ…はい、少しなら…。」


「じゃ、頼んだぞ。」



彼は、手話を使って話しはじめた。


潤はそれを見て、通訳してくれる。

そう、彼は声を出すことができなかった。



俺は彼のことを、潤と一緒に世話していくことになった。







Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説



驚いた…


確かに仕事はできる。


でもそれは、ただ単に仕事ができるということではなく、心が通じている…というか、次にこうしてほしいということを、何も言わなくても分かってくれる…彼は、そう言うやつだった。



言葉を交わさなくても、なぜか俺の意思が伝わる。


不思議だった。



そんな俺たちの働きぶりを見ていた潤が、俺を呼び出した。


「大野さんは、手話を使わずに、なんであいつと話せるんですか?」



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「俺も分からない…ただ…わかるんだよ、あいつの考えていることが…。あいつも、俺の考えが分かっているみたいに動いてくれる…。」



「そうなんですか…すごいですね…


すごいという割には、潤の言葉には心がこもっていなかった。








その夜 潤は、俺を痛いくらいに抱きしめて、朝まで離してはくれなかった。












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