※アメンバー申請の今後の流れについて、8つ前の記事にあげてありますので、昨日メッセージをしていただいた方はご一読ください。
※アメ限「愛念」番外編:「愛する人に愛される喜び」も9つ前の記事に上がっていますので、よろしければ読んでくださいね。
夜中に、いきなり整理してごめんなさい。
ずいぶん時間が経ってしまったので、まとめさせていただきました。
「愛念」の後は、承認作業をしながら、こちらの「君ヲ想フ」の続きを書いていきますね。
よろしくお願い致します。
妄想小説@「君ヲ想フ」①(大野智と相葉雅紀)はコチラ↓
http://ameblo.jp/see-la/entry-11535646713.html
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マサキに抱きしめられながら、心の奥がざわつくのを感じていた。
マサキ…?
お前、一体…
腕の力が緩み、マサキは俺に視線を向けた。
表情が…
いつものマサキと違って見えるのは…気のせいか…?
「サトシ…。」
えっ?
俺は耳を疑う。
話せないはずのマサキの口から、言葉が発せられたからだ。
「会いたかった…。」
マサキはもう一度俺を抱きしめる。
「ずっと…会いたかった…。」
「なんで…?」
「俺だよ…。」
「なんで?」
「やっと会えた。」
マサキの言っている意味がわからない。
「…まさか…分からないの?」
「何が…?」
「俺のことが…分からないの?」
マサキの瞳から、涙がこぼれ落ちた。
「…生まれ変わっても見つけてくれるって…言ったよね?」
「何のことだ?」
「俺がこんなに想っているのに…。」
「だから、何のことだよ!」
「俺が…こん…な…に……。」
そのままマサキは、気を失った。
どういうことだ…
「おい、マサキ!おいってば!マサキ、マサキ!」
頬を叩いてマサキを呼べば、ゆっくり目を覚ました。
「お前、しゃべれるのか?」
マサキは、何のことだかわからないと言うような表情で、俺を見る。
「だから、ほんとは口が利けるのか?」
小さく首を横に振る。
うそをついているようには、到底見えなかった。
「そうか…ごめんな。」
俺は、頭を冷やそうと立ち上がった。
「なんか食いもん買ってくるから、お前はそのまま寝てろ。」
マサキにそう言って、俺は部屋を後にした。
あれは一体なんだったのか…
会いたかった?
…俺に?
適当に食料を買い込んで部屋に戻れば、マサキの姿はどこにもなかった。
潤の手紙があった場所に、帰りますとのメッセージ。
「…帰ったのか…。」
ベッドに横になり、マサキのことを思う。
俺…何か大切なことを、忘れているんじゃないか…
ふと、脳裏に浮かぶあの森…
あそこに行けば、何か思い出せるんじゃないか…
でも、あれが一体どこなのか、全く見当がつかない。
自分の心の中を、もう一度見直してみる。
記憶の糸を手繰り寄せ、あの森に意識を集中させる。
あっ…!
一つ思いついたことがある。
テレビドラマを見ていたとき、そこに映った映像に、息を飲んだ記憶がある。
たしか、録画したはずだ。
どこだ…
…このあたりじゃなかったか…?
DVDの山をガチャガチャと崩して、確かめる。
あっ…あった!…これだ。
再生ボタンを押して、早送りであの映像を探す。
主人公が川縁を歩く映像。
そうだ、この川…見覚えがある!
主人公が森に迷い込む映像。
やっぱりここだ、間違いない!
ロケ地はどこなんだ。
ドラマの名前で検索をかけると、幾つかの地名を見つけることができた。
すぐに地図を見て、行き方を確認した。
明日、自分の目で確認してこよう。
俺の心の奥にある、何かを知るために。
まだ暗いうちに支度を済ませ、潤には旅行にいくとメモを残して家を出た。
大野さんに早く会いたくて、夜行バスで帰ってきた。
朝7時。
こんなに早く帰ってきたら、びっくりするだろうな。
予定では、今日の昼に帰るはずだったんだから。
足音を立てずにリビングのドアを開けて、あたりを見回す。
全く気配がしない。
「大野さん?」
名前を呼んで部屋を見渡しても、どこにも見当たらない。
お土産の紙袋をテーブルに置いた。
そこにメモを見つけて、小さくため息をつく。
メモをポケットにしまいながら、着替えのために寝室に向かう。
ドアを開けた瞬間、足が止まる。
「誰か来たのか?」
大野さんとは違う匂い…
ベッドを見れば、二つとも使った形跡がある。
サイドテーブルの下に、何か落ちている。
丸い紙…コースターか…?
拾い上げれば、大野さんと一緒に行ったBARの名前がある。
裏返せばそこには「マサキ」「サトシ」の文字。
まさかここで…一緒に…居たのか…?
手に持ったコースターを、ギュッと握りつぶした。
会社に行くと、あいつも休んでいた。
まさか、二人で一緒にいるなんてこと、ないよな…
空いた二つの席を眺めて、小さく肩を落とした。