トンッ
ザーーーーー…
トンッ
ザーーーーーーーーーー
トンッ
ザーーッ…ザーーーーーーッ…
シュッ
シュッシュッシューーーーーーッ…
シューーーーッ…
ザーー
ザーー
ザーー
大きくて 広くて 真っ白で
何もない
ボクは自由に走り出す
太く 強く 熱く
勢いをつけて 息を詰めて
さあ、今だ
トンッと踏み出して
ザーーーーッと滑る
ジャンプ ジャンプ 向こう側へ
思うまま もっと自由に もっと激しく
熱くなる
爪先まで ぎゅっと力が入る
指先は 空を
光が見える
君の温度
生きている 鼓動を
なめらかな 質感
もっと側に
もっと近く
トンッ
スーーーーー
身体ごと 傾ける
弾ける
今、花が開くように
今、セミが羽化するように
静かな湖面に石を投げ 大きく広がっていく波紋のように
君の色 不思議だね
近づけたい 君の色
ボクの息を
ボクの鼓動を
触れたら 目を閉じる
柔らかで あたたかい
ボクは君
自由な君に ボクを
想いは はみ出した
もっと遠くまで 君を 追いかけたい
…………
個展、左側の二週間で描いたパグを見たときこんな風に感じました。
下書きの線のその先が、どこに続いていくのだろうと、ずっと眺めていました。
個展の中で一番好きな絵です。
身震いするほど、パワーを感じました。
清々しいほど伸びやかな線に惚れ惚れしました。
自分のために描いた記事なので、コメントは閉じさせていただきます。