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人は、なぜキスしたくなるんでしょうか:キスのそもそもを真面目に考える@5月23日はキスの日




こんばんは。




5月23日は『キスの日』です。
昭和21年に、日本で初めてキスシーンが登場する映画が公開されたことに由来しています。

ということで、今日はキスについて真面目に考えてみます(記事を書いているうちに、24日になってしまいましたが(^▽^;)



私のお話の中で、キスってすごく重要な役割を示しています。

いろいろな言葉でキスを書き表すことによって、その時の登場人物の感情を表現することができるからです。

例えば「荒々しく唇を重ねた」と書けば、怒っていると書かなくても、怒ってイライラした感じが伝わりますし、「噛みつくようにキスをした」と書けば、もう我慢できなくて、全部食べちゃいたいほど君を恋い焦がれていたって言う気持ちを表すことができます。

他にも、お話の中のキスの描写ってたくさんあります。

それだけ、感情を表す表現として、重要なポジションにあるのがキスです。




では、そもそもキスはいつからはじまったのか。
そして、人はなぜキスをしたくなるのか。

ちょっぴり調べてみたいと思います。






キスの起源は2500年前の旧約聖書、アダムとイブに始まるとされていますが、そのはじまりについては何も示されていません。

そこで、そもそもキスはどうやって誕生したのかを調べてみると、いくつかの説が見つかりました。


①「尊信説」

これは、国王や僧侶など、当時の民衆が尊敬に値する人物に尊敬と信頼の意思表示の手段として、キスをはじめたという説。

②「哺育説」

母親が我が子を、撫でさすり愛しむ感情が起源だという説。

③「遺伝説」

有史以前の世界で呪術的信仰や宗教儀礼として人肉を食するカニバリズムという慣習があったといわれ、それが潜在的に人間の遺伝子に受け継がれているとする説。

④「激情説」

人間は感情が激すると本能的に噛み付きたくなる性質があることからキスが生まれたとする説。

⑤「所有説」

「唾をつける」という言葉があるように自分の所有物であるということを表明するために口をつけたり舐めたりする行為が起源だとする説。

⑥「嫉妬説」

古代ローマ時代、夫が妻の浮気を確認するために、妻の口の中に舌を入れるという習慣があったため、この浮気調査の習慣がキスの起源とする説。

⑦「医療説」

イヌイットやネイティブ・アメリカンなどに見られるような、病人に口付けすることで病を吸い出そうとする医療行為を起源とする説。

⑧「理解説」

人間がお互いを理解するために、相手の顔に自分の鼻をこすり付けて、匂いを嗅ぐ挨拶が進化したとする説。


少し調べただけでも、こんなにもありました。

⑤とか⑧とか、面白いですよね(o^-')b


⑥に至っては、それで何が分かるんじゃいって思ったりしますが(笑)




感情表現としてのキス、つまり、私がお話の中で書いているようなキスは、インドが最初だといわれているそうです。

紀元前1000年ごろに記された叙事詩『マハーバーラタ』に、「彼女は自分の口を私の口に重ね、私を恍惚へと導く音を立てた」という記述があったそうです。


これって、日本はまだ縄文時代です。

貝塚~とか土器~とか、教科書で習ったと思いますが、そんな時代にインドでは「恍惚へと導く音」を立ててキスをしていたなんて驚きです。



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photo:05




じゃあ、なんでキスをしたいのか!


あの何ともいない、うっとりするような、ゾクゾクするような…あの感情の秘密には、これまた、いくつかの説がありました。



①キスは脳内物質を分泌するから。

気分を高揚させる働きを持つエンドルフィン。
恋愛ホルモンと呼ばれるオキシトシン。
幸福感をもたらすセロトニンや快楽物質のドーパミン、興奮物質のアドレナリン。

キスをするとこれらの物質が分泌されるため、興奮や幸福感を覚えるのです。


②女性はキスだけで満足できるから。

女性の唇の方が男性の唇よりも皮膚が薄く、神経の数も多いため、男性よりも10倍敏感だといわれています。

なので、唇の刺激だけでも十分満足することができるそうです。

③キスで情報交換をしているから。

キスは、お互いの情報を交換したいと思う相手とだけしか「したい」と思わない純粋な愛情行為なんだそうです。

男性の唾液に含まれるテストステロンという物質から、女性は「どういう男性か」という情報を得ているのだそうです。







では、日本人とキスの関わりはいつ始まったのでしょうか。


日本で最初にキスが描かれたのは、平安時代末期。

現存する日本最古の説話集「今昔物語」に描かれました。



定基が若くて美しい新しい妻を連れて国へ帰るが妻が病に倒れてしまうくだり。


「その病の癒えることなくして、日ごろを経るにしたがいて、女の美麗なる形も衰えゆく。女遂に病重くなりて死にぬ。その後、悲しみの心に堪えずして久しく葬送することなくして、抱き臥したりけるに、日ごろを経るに、口を吸いけるに、女の口よりあさましき臭き香の出来たりけるに、疎む心出で来て泣く泣く葬しにけり。」 (第19巻 「参河守大江定基出家せる語第2」)


大好きだった妻が病に倒れ、その後なくなってしまうが、悲しくてなかなか葬儀をすることができないで、しばらく遺体と一緒に過ごしていた。

抱きしめたり、キスをして数日過ごしていたが、だんだんとその口から異臭がしてきたため泣く泣く葬儀した…という一節です。



書かれている内容は衝撃的ですが、平安のころには感情表現としてのキスは行われていたというのが分かります。






戦国時代には、豊臣秀吉が淀君に宛てて送った手紙の中に、「口吸い」という表現で愛を伝えていた記録が残されています。


それまで「口を吸う」「口吸い」と表現されてきたキスは、明治に入ると、動物の口や鼻周辺を表す=吻を接触させるという意味から、「接吻」と呼ばれるようになりました。

さらに明治26年、翻訳家・上田敏(詩「山のあなた」の翻訳家)の手により、「接吻」のルビに「クチヅケ」と記したのがきっかけとなり、以後、「クチヅケ」が広く定着したと言われています。




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photo:01



日本映画で最初にキスシーンが登場したのは、第二次世界大戦が終わった翌年の1946年。


映画「はたちの青春」でのことでした。

当時はまだまだ人前でキスするのは、はばかられた時代。


しかし日本の民主化政策を推し進めていたGHQの指導により、自由社会の象徴として、ラブシーンやキスシーンが積極的に映画に取り入れられるようになったのです。


ボートの上でキスを交わす当時の人気俳優、幾野道子と大阪志郎。ふたりは、口にガーゼをあてキスシーンにのぞんだそうです。     (スマステーションより)




 


以上です(*^ー^)ノ


事物には歴史あり。


調べてみれば大きな発見があって楽しいですよねImage may be NSFW.
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