妄想小説@「君ヲ想フ」①(大野智と相葉雅紀)はコチラ↓
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もし…もう一度君に会えるなら…必ず君を見つけて離さない…
薄れゆく意識の中で想うのは、君のことだけ
その時が来るまで、ただ君を想う
…タイセツナ オレノ マサキ…
サトシ…サトシ…
もう一度会いたい
サトシ…
もし…もう一度会えたなら、絶対離れない…
ずっと君の傍に…
…オレダケノ タイセツナ サトシ…
公園の涼しげな風に、ウトウトする昼休み。
ベンチの一つを占領して、俺は一人の時間をのんびりと過ごしていた。

「大野さん、大野さんってば!」
誰かに揺り動かされて目を覚ませば、後輩の松本潤。
「大野さん、もう昼休み終わっちゃいますよ、ほら、早く!」
潤は、俺のカバンを手に持ってあきれ顔。
「大丈夫だよ、少しくらい…って、おーい、じゅーん!」
気づけば、潤はもう遥か彼方。
あいつ、また怒ってら。
プリプリ怒りながら、大股で歩いていく潤の後ろ姿を見ながら、俺はくすっと笑った。
そろそろ行くか…
ゆっくりと立ち上がり、会社へ向かって歩き出す。
潤は、仕事が出来る。
部内でも優秀だと評判だ。
あいつが希望すれば、もっと大きな仕事だってできるだろう。
だから、俺は何度も言った。
「お前ならもっと上を目指せるんだから、俺んとこなんかにいないでさ…
そう言うと、決まってあいつは、
「大野さんと一緒にやらせてください!」
そう言うんだから困ったもんだ。
会社に戻ると、潤はすでに仕事を初めていた。
「大野さん、これなんですが…
PCの画面を指差し、あれこれと俺に支持を仰いでくる。
「ここは…そう、こうしてこんな感じで…
俺がだいたい支持を出せば、分かりましたとすべて完璧にこなしてしまう。
本当に優秀だ。
それが、なぜ俺なんかに固執するのかわからない。
「大野さん、今日はGホテルのバーに行きましょうよ。」
仕事終わりは、大抵 潤と一緒に飯を食って、酒を飲んだ。
潤がいつも店を決めてくれるんで、俺はただ引っ付いていくだけでいい。
でも…毎日俺とばっかりつるんでいて、申し訳ないとも思っている。
だってこいつは、ほんとに女にもてるから。
まあ、ほっとかないよな…
こんだけ完璧なやつなんて、世の中に二人といない。
「潤さぁ…俺とばっかり一緒にいて、大丈夫なわけ?女とか、いるんだろ?」
「…いませんよ。」
「いや、みんなお前のこと狙ってるんだぜ?」
「…だから、興味ないですから。」
「そうか?あの…総務のマイちゃんとか、受付のキョウコちゃんとか…
俺が話すのを途中で遮って、潤が言う。
「だから…
…興味ないんですよ、俺。」
「じゃ、何に興味あるわけ?」
俺がそう尋ねると、潤は体を前のめりにしていった。
「俺が興味あるのは
…大野さんです。」
「…えっ?俺?」
びっくりして、身体を背もたれに思いっきりぶつけた。
「そんなに驚くことじゃないと思うんですけど…大野さんは、自分では気づいていませんが、本当に魅力的な人だと思います。
俺、大野さんが好きです。」
「・・・・・・・・・・・・・・え"?」
「好きですよ、大野さん。」
「…え??」
状況が把握できない俺。
どういう意味だ、好きって。
潤はそんな俺の様子を尻目に、ポケットからカードを出して、俺の前に置いた。
「部屋、取ったんです。」
ああ、部屋ね…潤は明日、早朝から会議だからな、ここ会社に近いし…
「今日、一緒に泊まってください。」
ああ、泊まるのね…って?えええええっ?!
「一緒?俺も?なんで?早朝から会議なのは、お前だけだろ。」
「会議は俺だけです。というか、会議は関係ないです。俺は…ただ、大野さんと一緒に泊まりたいだけです。」
「ごめん、全く理解できない。」
困惑する俺を見て、潤はにっこりと笑った。
「いいから来てください。」
そう言ってさっさと会計を澄ますと、俺のカバンを持ってエレベーターのボタンを押した。
「お、おい、カバン!」
「ほら、早く、こっちですよ!」
潤が手招きするエレベーターに、俺も一緒に乗った。
前を向いて立っている潤に、少し怒り調子で言った。
「…すぐ帰るからな。」
「はいはい、分かりましたってば。」
俺が怒ってるっちゅうのに、振り向いて なんでウインクするんだよ…
廊下の突き当たりの部屋。
キーを差し込み、中に入った。
「座ってください。飲み直しましょう。」
潤は冷蔵庫を開けると、ワインを取り出し、グラスに注いだ。
「乾杯!」
グラスを合わせて、一口含んだ。
さっきとはうってかわって、静かで音のない世界。
薄暗い照明と、2つのベッド。
さっきの言葉が頭をめぐる。
「大野さん、好きです。」
目の前の潤に目をやれば、真剣な眼差しで俺を見ている。
おい…そんな目で俺を見るなよ…
もう、ワインの味も分からなかった。
つづく