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妄想小説@「君ヲ思フ」⑦(大野智と相葉雅紀)

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こんにちは。




お話、書こうか書くまいかずっとずっと考えていました。


悩んで悩んで…結局、ここがあるうちは書いていこうと決めました。



一般記事では、「世界の終わりは君だけに」 と 「君ヲ思フ」。


限定記事では、大野智版「源氏物語」 をそれぞれ書かせていただきます。




よろしくお願い致します。



妄想小説@「君ヲ想フ」①(大野智と相葉雅紀)はコチラ↓


http://ameblo.jp/see-la/entry-11535646713.html






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Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説



風が…吹いている。


あの…あたたかな風が。




マサキに抱きしめられながら、心の奥がざわつくのを感じていた。




マサキ…?


お前、一体…



俺の存在を確かめるように、何度も何度も腕に力がこめられる。



「どうした?俺は、ちゃんとここにいるって。」




マサキは、フーッと長く息を吐いた。

少しずつ腕の力が緩み、身体を離して、マサキは俺に視線を向けた。


表情が…

いつものマサキと違って見えるのは…気のせいか…?







「サトシ…。」



えっ?


俺は耳を疑う。
話せないはずのマサキの口から、言葉が発せられたからだ。



「会いたかった…。」



マサキは、もう一度俺を抱きしめる。



「ずっと…会いたかった…。」




「なんで…?」


俺は驚き、言葉が続かない。



「俺だよ…。」


「えっ?」


「やっと、会えた。」



マサキの言っている意味が、全くわからない。



「…まさか…分からないの?」

「何が…?」

「俺のことが…分からないの?」


マサキの瞳から、涙がツッとこぼれ落ちた。


「…生まれ変わっても見つけてくれるって…言ったよね?」



photo:01




「何の…ことだ?」



「俺が、こんなに想っているのに…。」

「だから、何のことだよ!」



「俺が…こん…な…に……。」



マサキは、気を失って、俺の腕に倒れ込む。

どういうことだ…


「おい、マサキ!おいってば!マサキ、マサキ!」

頬を叩いてマサキを呼べば、ゆっくり目を開ける。




「お前、しゃべれるのか?」






マサキは、何のことだかわからないと言うような表情で、俺を見る。


「だから、ほんとは口が利けるのか?」



小さく首を横に振る。

うそをついているようには、到底見えなかった。




「そうか…ごめんな。」



俺は、頭を冷やそうと立ち上がった。

「なんか食いもん買ってくるから、お前はそのまま寝てろ。」


マサキにそう言って、俺は部屋を後にした。




あれは一体なんだったのか…



会いたかった?

…俺に?





食料を適当に買い込んで部屋に戻れば、マサキの姿はどこにもなかった。


潤の手紙があった場所に、帰りますとのメッセージ。


玄関を飛び出し、通りを見ても、マサキの姿はなかった。




「あいつ…本当に帰ったのか…。」




ベッドに横になり、マサキのことを思う。


俺は何か大切なことを、忘れているんじゃないだろうか…。

何か、きっととても大切なことを…。











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