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妄想小説@「好きで好きで、どうしても好きで。」15(大野智)

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この辺から、現在の二人と少しずつリンクしていきます。



なんか、お話ばっかりずーっと書いていてすいません。




Mステも死神くんも、VSも、しやがれも、いっぱい書きたいんですけれど、PCに座るとお話を書いちゃうという…なんかそんな感じで…ほんとすいません。



よろしければ、呆れながらでもついてきてくださると、とっても嬉しいです。




以前にアップした、MOREのテキストをもとに書いた妄想小説を、書き換えてお話の中に組み込ませていただきました。







はじめから



妄想小説@「好きで好きで、どうしても好きで。」①(大野智)

http://ameblo.jp/see-la/entry-11849983884.html





一つ前のお話



妄想小説@「好きで好きで、どうしても好きで。」14(大野智)

http://ameblo.jp/see-la/entry-11866950936.html










・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





第15話












「友達」という言葉をあなたの口からきくたびに、出会ったあの日のことを思い出す。




「だから、お前とはもう少しこのままでいたいんだ。」



photo:03




「俺たち、友達だよな?」





初めて会ったあの日。


あなたが言った言葉の意味を知ったのは、あれから少し先のことだった。

あなたのことを知らなかった私は、あなたの発する「友達」という言葉の意味も、あなたの仕事も、そう深く捉えてはいなかった。















「帰ってきたよ~っ!」


「おかえり。あれ?飲んでるの?」



いつもよりワントーン高い声。


少しだけ赤い顔。



「うん、飲んできたっ!」



飲んで帰ることなんかめったにない。


今日は、何かあったのだろうか?




上着も脱がずに、ソファーにゴロンと横になる。


フーッと息をはいて、目の上に手をのせた。



「どうしたの?なんかあった?」




「ん~?な~んもない!」




何にもないわけがない。



「話したくなったら、話してね。私はずっとここにいるから。」




「じゃあ…もっと近くにきて…。」




あなたの手が、上ってこいよと促している。


私は、あなたの頭のそばにそっと腰を下ろした。




近付けば、匂いだけで酔いそうになる。

どれだけ飲んできたのか…。




「ねえ、大丈夫?」



「だ~め。チューしてくれなきゃ死んじゃう。」



こんなこと言うなんて、本当にどうかしている。


いつものあなたじゃないってことは確かだ。




「オトモダチはチューなんていたしません!」




チューの形にとんがっていた唇が、ぐにゃりと歪む。





「友達か…。」



目の上から手が外れ、赤く腫れた瞳で私を見上げた。




「なあ…お前は…俺の何を見てる?」


酔って赤くなっただけじゃない、どこかで泣いたのだろう。


ぽつぽつと話しはじめる、あなたの声は少しだけ震えていた。



「友達だと思っていた人が、そうじゃなかった。俺を利用するだけして、平気で裏切った。もう誰を信じていいのか分からない。

みんな俺を見ているようで、見ていないんだよ。見てんのは、芸能人の俺。」




「友達と…何があったの?」



「あんなやつ友達じゃねーよ…。」



あなたは、ギュッと唇を噛んで目を閉じた。


苦しいときにあなたがやる仕草。




「私は…最初に会ったとき、あなたがどんな人かも分からなかった。


それでもあなたを信頼できた。

あなたの優しさもあなたの強さも、全部本物だと思う。

あなたの仕事を知った今でも、それは変わらない。


芸能人だからとか、そんなのどうでもいい。私には関係ないことだよ。

ずっと友達でいたいって、そう思っているよ。」




「…本当に?」





「うん…だけど、私もあなたを利用しているかも…。」




「えっ…?」



驚くあなたに視線を合わせて、私はにっこりと笑った。



「利用してる…私が笑うために、あなたを利用してる。」




「…えっ?なに…意味が分からない…。」



「私がこうして笑えるのは、あなたがいるからなんだよ。


あなたがいないと笑えない。あなたがいないと楽しくない。あなたがいないと元気が出ない。

あなたがいないなんて、考えられない。


だから、どんなあなたでもいてくれるだけでいい。

ずっと利用させてね。」




「なんだよそれ…。」




困ったようなあなたの顔。


そんな顔しないでと、私はあなたの鼻をキュッとつまんだ。




「ばか、やめろって!」




あなたの柔らかな心が傷つかないように、つぶれてしまわないように、今度は私が守ってあげる。



あの日、私が受けた傷を「思いも、涙も、全部一緒に引き受けたい。」と抱きしめてくれた。

今度は私が、あなたの想いも傷も、全部引き受けたい。





「私のここ、空いているよ。」



あのときあなたがしてくれたように、私は自分の胸を叩いて言った。




「…お前…それ古いって…。」




「あなたが教えてくれたんだよ?私には、これが最新のギャグだもん。」




「最新かよ…。」




あなたは、私を見上げてふわっと微笑んだ。


切なげな微笑みに、心がキュッと痛くなる。





「だから…来て…。」






「行っていいの?」



私は、戸惑うあなたをそっと抱きしめる。


「友達だったら…この先も、ずっと一緒にいてくれるよね…。」



私の胸の中で、あなたが小さくつぶやいた。










「友達」という言葉をあなたの口からきくたびに、出会ったあの日のことを思い出す。




photo:03
















◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇






この時点では、二人はまだ「友達」です。







◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇







ひらめき電球「今度は私から好きと言いたい」第3話、この記事の前にUPしてあります。

http://ameblo.jp/see-la/entry-11837861392.html



4話からはあちらで書かせていただきますので、もしよろしければいらしてくださいね。


ひらめき電球「今度は私から好きと言いたい」

http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/book.htm?bookId=1040526&c=n




移動先では、サトシからコウタに名前が変わっています。











よろしければお気軽にどうぞ。



ただし、あちらは小説を書く場所なので、画像はありません。

その分、こちらでお話を書くときは、皆様が楽しんでいただけるように、画像を入れてのお話をちゃんと書かせていただきます。

満足してもらえるようにがんばりますので、どうか、あちらの画像のないことについてのコメントは差し控えていただきますようお願い致します。



また、あちらは嵐さんとも関係のない場所です。

普通に小説を読みに来る方がたくさんいます。


なので、嵐さんに関してはこちらのブログでお願い致します。



ひらめき電球移動先

「あなたを知りたい」蒼月ともえ

http://no-ichigo.jp/read/book/book_id/979420



ひらめき電球「愛念」蒼月ともえ


PC  http://www.berrys-cafe.jp/pc/reader/book.htm?bookId=984608&c=n

スマホ http://www.berrys-cafe.jp/spn/reader/book.htm?bookId=984608&c=n

「愛念」トップページにある、私の名前をクリック(タップ)すると、ここにしまってある、他のお話も読めると思います。


いつもありがとう。

感謝しています。





 
tomoe







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