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妄想小説@「意地悪」(大野智)

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避暑地。


夏休みだからって、無理やり時間を作ってくれた。



街の中は人が多い。

そこを歩くのは、とても緊張する。


智とは並んで歩けない。

誰にも見つかってはいけないから。


私は、智の後ろ5Mを歩いている。



「大野くん!」



あ、また呼び止められた。

私は知らんぷりして通り過ぎる。


しばらくして、走って私を追い抜いていく智。

私はその背中を見ながら、ついていく。


話しをしたいときは、電話をかける。

5M前の智が、携帯を耳に当てる。


「どこまで行くの?」


「もうちょい。」


「もうちょいってどのくらい?」


「だから、もうちょい。ってか、話すと気付かれる~!」


電話をして、すぐまた女の子に呼び止められた。

中途半端な会話しかできないまま、電話を切った。


私はまた、知らんぷりして通り過ぎる。

今日は何人目?



あんまり考えるのはよそう。

ヤキモチ妬いたってしょうがない。





Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説



街なかを離れ、人通りも少なくなってきた。


後ろから足音が聞こえる。



私の横を通り過ぎるメロンの香り。

ああ、智だ。


私の5M前で立ち止まる。


そして、ゆっくりと振り返った。


photo:07




私を待っててくれている。


やっと並んで歩けるところまで来たみたい。




「早くおいで。」



photo:08



私は小走りで智のもとへ。

智は私の頭をクシャっとする。


「やっとだな。」


そう言って、私にだけ、その笑顔を向けてくれる。

私の大好きな、穏やかで優しい微笑み。


「見える?」


そう言って指差す先には、小さなログハウス。



「行こっ!」


智は、私の手を掴んで走り出す。

2人になるには、どうしても隠れなきゃいけない。


おうちデートは当たり前。

だけど今日は、おうちはおうちでも避暑地のログハウス。




ステキな夏の思い出できるかな…










ログハウスの鍵を開け、ドアを背にして智が振り返る。


「今日はずっと2人だから…



photo:05



ああ、またそんな顔…

昂る鼓動を飲みこんで、靴を脱いだ。


部屋に入って、とりあえず席に着く。

智は頬杖を突きながら、私に視線を向ける。



「とりあえず…なにしよっか…


見つめられれば、その視線の強さに負け、下を向く。

自分の鼓動がギュンと速さを増す。


静かな室内。

何度二人になっても緊張する。


「答えないなら、俺におまかせってこと?」



私は頷いた。

なんでもいいよ、一緒にいられるなら。


「じゃあ…まずは、一緒にDVDでも観るか?」


そう言って立ち上がり、デッキにDVDを入れて再生する。

部屋の電気を落として、ソファに並んで座る。




流れ始めた映像に面喰って、咄嗟に下を向く。


「…智…これって…


「ふふふ…こういうの一緒に見てみたかったんだよね。」


画面じゃなくて、私の表情を見ている智。


photo:01


心臓が跳ね上がって、身体が熱くなる。

DVDから流れる声と、私を見つめる智の視線で、頭の中は軽くパニック。


私は恥かしさの反動で、ペラペラと喋り捲る。


「智のバカ!」


「智の変態!」


「智のエロ男爵!」



「智の…


智は、そんな私を笑顔で見つめる。

ああ、ダメだ…完全に負け。



「さと…し…の…



言葉が出ない。

蛇に睨まれたカエルな私。



「俺の…なに?」



photo:02





「さとし…の…


智がぐっと近付いて、低く囁く。



「変態な俺は、嫌いか?」









…撃沈。



「…大好き。」


「…だろ?」


ふわっと笑って、私をギュッと抱きしめる。

この人には、全く太刀打ちできない。



「なあ…今日はあれ、やってみようぜ?」


そう言って、画面を指差した。


智の指差す方向を見て、思わず自分と置き換える。



「……!!!」



血が逆流するよ、バカ智。


「…できないよ、バカ…


恥かしくて、真っ赤になった私に、さらに追い打ちをかけるように、あれは?あれは?と指差した。


絶対わざとやってる。

私の反応を見てるんだ。


私は、無言で智の腕を叩lこうとして、逆に腕を掴まれる。

泣きそうな声で智に反撃するも、全く歯が立たない。



「意地悪したくなる、お前見てると。」



唇が触れそうな距離。

キスするのかと思いきや、フッと息を吹きかけニヤリとする。


こんな意地悪な顔した智、テレビでも雑誌でも見たことない。





「意地悪…


「意地悪だよ、俺。今頃わかったの?





でも…俺が意地悪すんのは、お前だけだから。」



photo:04





そうして今度は、いきなりのキス。

強く激しく、私の口腔を乱していった。


言葉にも指にも唇にも…

智のすべてに意地悪されて、智との夏休みが過ぎていった。















帰りは別々。


離れて歩いて、電車もずらした。



先に帰る智の電車を見送った。

離れるときは、やっぱり寂しい。



だけどその分、会えたときはたくさん意地悪していいよ。





今度は私も、智に意地悪になってみようかな…


ううん、そんなことできるわけないなと、空を見上げて微笑んだ。





Blue Moon~大野智~ 嵐×妄想小説













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l耕太まで、あと4日。







好きな人には意地悪な智くん。

昨日もふなっしーに意地悪してましたもんね( ´艸`)






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