こんにちは。
お久しぶりでスイマセン。
しかも短めです( ̄_ ̄ i)
先生サイド、進んでいきます。
はじめからはコチラ。
妄想小説@「世界の終わりは、きみだけに」(大野智と櫻井翔)
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http://ameblo.jp/see-la/entry-11714705652.html
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教師なんてガラじゃない。
そんな力もない。
それでも、生徒たちは俺の話に耳を傾けてくれる。
理科って言うものに対しての、純粋な瞳に感動する。
そう言えば俺もだったな。
理科じいの授業では、驚きと発見の連続。
純粋に理科って言うものを楽しんでいた。
この時間が、もっと続けばいいって思っていた。
…で、結局、巡り巡って俺が、理科の楽しさを教える立場になるとはね…
なんだか不思議だった。
理科室で実験の準備を進めながら、ふと手を止めて考える。
この先、このまま俺は、教師としての時間を歩んでいくんだろうな。
漠然とした想いが、頭をよぎる。
それは俺にとって、かなり重要なことで…
自分の就職先を決めたことになる。
今までの、好きな事だけをしていた時間を捨てて、「立派な社会人」になることだから。
…カスミに伝えよう。
俺のことを一番心配してくれていたからな…。
あいつが就職してから、結局会えたのは一度きり。
社会人と貧乏学生とじゃ釣り合わない気がして、誘うことをためらっていた。
そのうちカスミも忙しくなって、連絡どころではなくなっていく。
「会いたい」
「待ってるから」
そう言ってくれていたカスミ。
だけど俺は、怖かった。
いつしか連絡も途絶えがちになり、結局今日まで半年も言葉を交わしていなかった。
このままカスミの家に行ってみよう。
教師として働く俺の姿を見たら、なんていうだろうか。
喜んでくれるだろうか。
驚かせたくて、何も言わずにここまで来た。
ドアの前、インターホンのボタンを押す手に緊張が走る。
ピン…ポーン…
「はい」
「俺…。」
「智くん?」
驚いたような声のカスミ。
そりゃそうだよな…もう、半年もほったらかしだったしな…
俺は、ドアが開くのを待っていた。
後ろ手に、大きなかすみ草の花束を抱えて。
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このお話は、
「世界の終わりは、きみだけと」にリンクして進んでいきます。
http://ameblo.jp/piman89/entry-11713206903.html